心因性の痛み

痛みには種類があるということについて述べてきました。では、心因性の痛みとは、どのようなものを指すのでしょうか。まず、「心因性の痛み」とは、骨折などの怪我や、筋肉の断裂などの直接的な損傷を伴っていない状態の痛みを指します。ですので、病院に行っても当然ながらそれ自体の痛みを取り除くことはできません。

心因性の痛みとしては、こんな話があります。とある10歳の女の子が、両親と一緒に整体院に来たそうです。女の子が言うには、2年ほど前に右の足首を捻挫してから、歩くことが困難になってしまったそうです。歩行時には右肩が下がり、片脚を引きずるように歩いていたそうです。そこから段々と走ることもできなくなり、運動することに臆病になっていたそうです。しかし不思議なことに、医療機関に行って検査をしても、どこにも異常は見つからないそうです。しかしそこでした施術の後、女の子はわずか数分で歩けるようになったのです。そこでしたことは、体を固定して、「大丈夫」「歩いてみて」と伝えたことだけでした。もちろん、女の子は痛みもないし、無理もしていませんでした。たったそれだけの言葉が、女の子を安心させて、快復に向かわせました。女の子の捻挫それ自体は治っていたので、ゆっくりリハビリをすれば元々治っていたものだったのでしょう。しかし早く治さないと、と焦った結果、不安になって、心因性の痛みが出てしまったのかもしれません。

この実例からも分かる通り、心と体は深く繋がっています。体が健康だったとしても、心の状態が原因で起きる身体の不調(障害)だったり、痛みが出てしまうこともあるのです。焦らず自分の心の声をしっかり聞いて、対処をしてあげましょう。