人間の自然治癒力

人間は「自然治癒力」というものを持っています。言葉自体を耳にしたことがある人も、多いのではないでしょうか。人間は、少しの傷であれば自らの力で治すことができます。例えば少し指先を切っただとか、転んで膝を擦りむいたといった場合でも、数日経てばいつの間にか治っていることでしょう。直接的な傷でなくとも、「風邪をひいたかもしれない」と思って養生していたら、数日で回復したという経験もあるかもしれません。この回復する力を「自然治癒力」といいます。

自然治癒力の働きは、様々なものがあります。例えば熱が出たというのも「免疫力の活性化を促そうとした結果」であったり、「発熱することで体内に侵入した細菌が増えるのを抑える」だと言えます。下痢も、体内に侵入してしまった毒素を排出するための生物的な反応です。

この自然治癒力は、「ホメオスタンス」という仕組みで成り立っています。聞き慣れない言葉かもしれませんが、このホメオスタシスは「恒常性」という意味を持っています。どんな生物でも、環境が変化した場合に生体内を一定に保つ仕組みです。簡単に言うと、暑いときには汗をかいて体温を下げようとします。寒い時に体が震えるのは、震えることで体を温めようとしているからです。このような自然の反応を引き起こすことによって、生物の環境を一定に保っているといえます。

逆に言うと、この「自然治癒力」が落ちている状態というのは、当然ながら生き物として不自然な状態と言えます。これらの働きがおかしくなる大きな要因のひとつとして「ストレス」が挙げられます。生きていればストレスがたまってしまうのは仕方ありませんが、自然治癒力が下がるほどのストレスをためてはいけません。